現在、国内のキャリバー大会で最も古く、そして権威ある大会。『戦』。
 3on3とシングル戦で行われる『戦』は、過去既に3回開催。また、5on5をメインとした『戦外伝』は、昨年春に続いての二度目の開催となる。

 大会会場をSCN新聖地『KO-HATSU(コーハツ)』へ移しての今大会。『外伝2』と銘打たれているものの、大会構成は『前夜祭3on3』『本戦5on5』『後夜祭2on2』という、怒濤の3日間開催。過去最大級の規模である。

 全国から集まった猛者共が、キャリバー界の頂点を目指す!




 大会名称こそ『前夜祭3on3』となっているものの、初日から多くの遠征者を迎えての開催となった。
 登録チーム数は11。うち、2人チームと1人チームがそれぞれ一つで、計30人が参加。

 初日の注目チームは、まず『THE・スーパーはぼき』。『キングアルテナ』ことアルテナナイト(ナイトメア)を筆頭に、N(シャンファ)、ひぐたろう(セルバンテス)の、名古屋最強チーム。
 そして、『蒲田残党』は、ご存じ『ミスターミツルギ』の刑事長率いる、東京、大田区代表チーム。チームメイトのチョモランマ6合目(シャンファ)は、闘劇出場のチョモランマ1合目が経験を積んでレベルアップした姿。毛玉(ヴォルド)は、元々予定していた蒲田プレイヤーに変わり急遽スカウトされた、現在千葉最強のプレイヤー。モラルあふれるプレイスタイルで、関東のいくつもの大会で上位に食い込む期待の若手プレイヤーだ。
 このほかにも、『チーム阿波踊り』(徳島チーム)や、『これからのゲームセンター経営はアルカディアに頼りきりではいけないとおもいます。』(東京、秋葉原)など、地域純正チームが目立つ。
 人数を集めきれず、混成チームの多くなった5on5に比べ、チーム内純度という面では3on3の方が勝っているか、という印象。

 予備予選3試合を行ってからの第一回戦。『蒲田残党』vs『自動人形とそのおまけ』。
 事件はいきなり起こった。
 自動チーム先鋒のXX(ミツルギ)に続きでてきた中堅Naru(アイヴィー)が 得意のK2の踏みつけを絡めた先鋒で、蒲田チーム3人を一気に3人抜き! 大将の自動人形(アイヴィー)を温存したまま2回戦へと駒を進めた。
 優勝候補の一角の、早い退場に会場も唖然。蒲田チームも、まるで悪い夢でも見ているかのような表情でうなだれていた。

 勢いに乗って優勝を目指す『自動人形とそのおまけ』チーム。2回戦の相手は『チーム阿波踊り』。
 一回戦と同じオーダーで挑む自動チームに対し、阿波踊りは、一回戦でドン家(ドン・ばんちょの一人チーム)を破ったヤス(ナイトメア)に代え、夏への扉(シャンファ)を先鋒として起用。XXを下す。
 続いて、中堅のNaruが登場。初戦の勢いに乗ったまま、夏への扉を倒す。ここでも3人抜きか、と期待がかかるが、続く中堅のヤスに返り討ち。大将自動人形も破れ、決勝へ駒を進めるのは『チーム阿波踊り』となった。

 2回戦第2試合は、一回戦で凛(吉光)とリン(シャンファ)の2人チーム『魔法』を下した『THE・スーパーはぼき』と、『これからの(略)』との壮絶な身内戦、舌戦を制した『木村昴(14)』の対戦。
 木村チームは、高い確反能力で堅実に戦うことで、決して強キャラとはいえないカサンドラで戦い続けているACQUA(カサンドラ)、『ワールド』と呼ばれる特異空間に相手を引きずり込み、通常あり得ない勝ち方で勝利を掴むぱいおにあ(タキ)、そして、昨年夏開催の『戦3』のシングル部門で優勝した『自称全一』、おおさか(マキシ)。
 共に実力者揃いのこの2チームの対戦は、はぼき先鋒ひぐたろう、木村先鋒ACQUAの対決で開幕。初戦はひぐたろうのセルバンテスが勝利。が、木村中堅のおおさかが、続くN、そしてアルテナナイトを討ち取り、脅威の3人抜きを実現! 前大会優勝者の実力をアピールした。

 決勝戦は、『チーム阿波踊り』と『木村昴(14)』の対戦。
 木村は先鋒にACQUA。阿波踊りは夏への扉を起用。
 高い確反能力を誇るACQUAが、シャンファ3A、AABガード後や、浮かせからの1B→しゃがみ中3Bのコンボの締めが3BB化けたところをガードし、きっちりスカッシュを叩き込んでダメージを取っていくが、1コンボでのダメージ効率では一歩及ばず、初戦はチーム阿波踊り先鋒の夏への扉が勝利。

 木村、中堅はぱいおにあ。ぱいおにあは、縦ランKカウンターからB+KBのあとにタイミング良くBを押すことでダメージを増加させ、全体で約4割の体力を奪う『ぱいおにあスパイラル』を果敢に狙っていく。
 第3ラウンドを僅差で落とし、続く第4ラウンドでは、開幕の設置型ぱいおにあボムが不発。その隙を乃遊祇で浮かされ、大ダメージを被る。その後も、細かい牽制技で徐々に体力を削られ、足が止まったところに投げをくらい、をパーフェクト負け。死臭漂うかに思われたファイナルラウンド。が、開幕からぱいおにワイパーや避け鉄砲、縦ランKからの2ヒットでのびのびと相手の体力を奪い、最後は投げを抜けた直後、下がる相手に対してバックダッシュカウンターでぱいおにあタイフーンがヒット。これが決定打となった。

 阿波踊り中堅はゼロ(タリム)。
 開幕は、鉄砲ヒットから起きあがりに崖渡りと、強気の連携でぱいおにあが体力4割ゲット。先程の勝利の勢いに乗って攻め込む。が、その後は体力的優位に日和ってしまったか、受け身に回ったところを徐々に体力を削られる。逆にタリムのマウント投げを食らってしまう。起きあがりに重ねられたBBを喰らい、その後の背向けからのB一発止めから下段の連携を見切れず、一本目はゼロが先取。
 しかし続く第2ラウンド。リング際でヒットしたパイオニア縦ランKAで吹き飛んだゼロタリムが非常に微妙な落ち方でリングアウト。ワールドの片鱗を見せ始める。皆が注目するスローリプレイに、タリムの姿が全く映ってないのもポイント。知能犯である。
 俄然勢いづくぱいおにあ。第3ラウンドは、開幕から爆弾キャンセル爆弾、爆弾ヒットから44Kのぱいおにあオリコン等でのびのびと戦う。インパクト後の読み合いもきっちり読み勝ち、危なげなく2本先取。
 ぱいおにあリーチの状態で第4ラウンド。開幕から前ラウンドの勢いを持ち越し、押せ押せムードで戦う。が、ゼロタリムの体力が2割を切ったところで、ケットペイル→44Bのコンボが炸裂。起きあがりにはなったぱいおにあタイフーンをきっちりガードし、再びケットペイルからのコンボで大逆転。
 最終ラウンドは、お互いに慎重な立ち上がりをみせる。三角飛びからの奇襲を狙ったぱいおにあを、ゼロが対空のセイスティーボで落とす場面で観衆は沸いたが、本人達はその後も地味な刺し合いを続ける。残りタイムが30秒を切るあたりで、ぱいおにあ、徐々に焦りが見え始める。空インパクト、ジャンプ攻撃のスカりが見られるのに対し、ゼロはガード優先でほとんど手を出さない。明らかに精神的優位に立っているのはゼロ。ぱいおにあは、鉄砲スカりや縦ランKからのコンボミスなど、プレイ内容が粗くなっていく。インパクト後の読み負けを宿中A+Bでフォローするも、時間は残り10秒。体力差はそれほどでもないが、ゼロタリムの堅さを考えると絶望的な状況。起死回生の鉄砲駆けがスカったところにゼロのAAを喰らう。残りタイム5秒。
 しかし、この絶体絶命の状況でパイオニアがインパクト成功! そして鉄砲がクリーンヒット! 画面端を背負った、嫌な状況での起きあがり。しかもその場所は、先程嫌な落とされ方をした場所。プレイヤーは勿論、観客達の脳裏にも、様々な選択肢が、思いが浮かぶ。そこでパイオニアがとった行動は『式妖弾』! 空高く舞い上がるゼロタリム。落ち際に、冷静にBBを当てる。
 残り時間2秒。息詰まる死闘を制したのは、最後の最後でワールドを捨て、ふつーの選択肢を選ぶことで相手の読みを上まわったぱいおにあであった。

 自らのワールド能力を捨て去ることで辛くも勝利したぱいおにあ。しかしその一戦で燃え尽きてしまったのか、阿波踊り大将ヤス戦ではまったくいいところなし。2ラウンド目こそ式妖弾から封魔龍炎剣で華麗にとどめを刺すも、第3ラウンドではリング際での縦ランKAで落としきることができず、そのまま1−3でヤスが勝利。決着は大将戦へ。

 遠距離で横を振るヤスに対し、木村大将のおおさかは舞雲紡ぎ(236B:以下舞雲)で接近しつつ相手の横を割る、あるいは巡り黒南風(66Aor文曲中A:以下黒南風)で接近しつつダメージを与える作戦。しかし、軸ズレでスカったところにアッパーをもらうなど、思うように攻め込めない。第一ラウンドは自分の間合いに落ち込むことができず、ヤスに勝利を奪われる。
 第二ラウンドも、開幕はヤスの間合い。しかし、おおさかが投げを通した直後、一気に間合いを詰め、自分の間合いに持っていく。馴れてない人間には見切りにくいマキシの連携から、ヤス2Kを避けて側面からの補星・天蓋死兆閉じ(B+KBBBA:以下死兆)と、自分の得意パターンに持っていき、起きあがりに下段を重ね、一本奪回。
 これに懲りたか、第三ラウンド、ヤスは絶対に自分から近づかない。遠距離でイヤイヤをするように横を振る。しかし、そこへおおさかの当初の作戦がきっちりとはまり、スライディング、舞雲で接近。おおさかAAヒット後、ヤスが暴れたところに黒南風が突き刺さり、一気に4割を奪う連携でおおさか勝利。優勝まであと一歩のところへ。
 このままでは終われないヤス、第四ラウンドは間合いを遠距離から中間距離に移行。中下段の二択やガード後の反撃などでダメージを狙う。頭の切り替えが追いつかないのか、おおさか、当たらない間合いで死兆を出して潰されるなど、嫌なかたちでダメージを被る。最後は投げをしゃがまれ、立ち途中Bを喰らい、死亡。両者マッチポイント。
 ファイナルラウンドも、おおさかは技の空振りが目立つ。遠距離での空インパクトも、テンパっているのかコマンドミスなのか。どちらにせよ、よくない。ところどころで狙い通りにはまる舞雲も、それ以外の部分で帳消しになっている印象。対してヤスは、自分が安心していられる距離をキープ。スカりの多いおおさかに対し、マキシの間合いの一歩外からスカったところを潰しに行く戦法。
 お互い、じりじりとした嫌な攻防が続く。刻々と過ぎていく時間。気がつけば、10秒を切っている。体力はほぼ五分。いや、ほんのすこしだけおおさか有利。残り時間5秒。先に動いたのはおおさかだった。舞雲。どう見ても、プレッシャーに耐えきれず動いた、としか思えない。冷静にステップで避けるヤス。ラン中A+Kでダウンを奪い、受け身を取った所にアッパーを重ねる。これがヒット。
 メンタル面での強さが勝敗を分け、ヤスの勝利、そして、チーム阿波踊りの優勝が決まった。



 前夜祭の興奮も冷めやらぬまま、一夜があけた。
 昨日の大会後、参加者の大半が野試合に興じ、今日も朝早いうちから多くのプレイヤーが集まった。
 戦意昂揚のためか、あるいは、あふれる闘志が抑えきれないのか、次々と筐体にコインを投入する選手たち。
 あからさまに殺気立つ者こそいないが、笑顔の裏には皆、それぞれの思いを秘めているように見えた。

 さて、5on5の注目チームだが、筆頭にあがってくるのは『ドン家(どんや)』をおいて他にはない。刑事長(ミツルギ)、アルテナナイト(ナイトメア)、さるすべ(アスタロス)という、『闘劇全一、全二、全四トリオ』に加え、同じく闘劇出場経験者のあぷあぷ(ナイトメア)を迎える、反則スレスレの布陣。これをとりまとめるのはご存じ、『アーケード界のホリエモン』こと、ドン・ばんちょ(タリム)。前日の3on3に一人で参加したばんちょが『おんぶにだっこ』と公言するこのチームの活躍や如何に。
 前日の3on3で優勝した『チーム阿波踊り』は、5on5でもチーム名をそのままに、ザキ(吉光)、G・B(キリク)の二名を加え、今大会の完全制覇を狙う。

 トーナメント表に注目してみると、前日優勝者を擁する『チーム阿波踊り』が予備予選第二試合にて『大極砲』との対戦となる。その上に目をやると、一回戦で当たるのは『ピストル亭キャリバー部』。前日の決勝戦で、大将ヤスとの接戦の末に涙を飲んだおおさかのいるチームだ。このトーナメント表を見て試合前、おおさかは、こんなにも早く雪辱の機会が訪れたことに、ひとり闘志を燃やしたという。
 しかし、いざ試合が始まると、『大極砲』先鋒の凛ちゃん@プリティウィッチ(吉光)が開幕から3タテで、副将夏への扉(シャンファ)を引きずり出す。夏への扉、ここから3タテで同じく副将ひぐたろう(セルバンテス)までたどり着くも敗退。続く大将ヤス(ナイトメア)も破れ、チーム阿波踊り、まさかの予備予選敗退となる。

 勝ち上がった『大極砲』に対するは、『ピストル亭キャリバー部』。そのメンバーは、チーム名の通り、ピストル丸の私邸で開かれる家キャリの常連メンツで構成されている。家族にも似た堅い結束力で結ばれたチームだ。
 先鋒戦は凛vs牛の吉光対決。この試合は、凛に軍配が上がる。先ほどの試合で三人抜きを達成している凛。この試合でもその勢いは止まらないのか。誰もがそう思った。
 しかし、ピス亭キャリ部次鋒のちょも(シャンファ)、凛の連勝をきっちりブロック。それどころか、そこから一気に四連勝。大将ひぐたろうの首を狙う。連戦の疲れがでたか、惜しくも五人抜きはならなかったものの、続く中堅おおさか(マキシ)がきっちりと討ち取り、ピストル亭キャリバー部が二回戦へ進出。負けた大将ひぐたろうは『マキシのBは超気持ちよかった』とのコメントを残していたグゴゲ。

 注目チーム『ドン家(どんや)』の試合を見てみよう。
 一回戦はチーム名にこそ京都とあるものの、ほとんどが多地方の選手で構成された『なんちゃって、京都(仮)』との対戦。先鋒ででたドン・ばんちょ(タリム)は、ぱいおにあ(タキ)と対戦、敗退。しかし、破れたにも関わらず余裕綽々の表情。後に控える層の厚さを考えれば、それも当然のことか。
 次鋒は、あぷあぷ(ナイトメア)。知名度でこそ他の三人に劣るものの、歴とした闘劇参戦経験者。ぱいおにあをザックリ血祭りに上げると、そのまま副将他力本願(ナイトメア)までを斬り捨てる。あぷあぷの後を受けた中堅アルテナナイトが大将ぱぱ(アスタロス)を討ち取り、二回戦へ進出。

 続く『関西メイド喫茶ツアー御一行』戦でも、ドン・ばんちょが先鋒。敗退。次鋒さるすべ(アスタロス)が続き、先鋒那由多みかん(カサンドラ)を退ける。次鋒同士の対戦となるNaru(アイヴィー)戦ではNaruに軍配が上がるが、ドン家(どんや)はここで中堅として刑事長(ミツルギ)を投入。決勝を睨んでのウォームアップということか、それとも前日のリベンジの意味か、早い段階での登場に、会場の眼が一気にモニターに集まる。
 その期待を裏切ることなく、否、期待を遙かに越えて、鬼神の如き強さを見せつけ、刑事長、大将ごぶ(セルバンテス)までを一気に葬り去る。試合後、大将戦でのチーム内の雰囲気を、メイドツアー中堅毛玉(ヴォルド)は、一言、「お通夜」と語った。

 圧倒的な強さと、ドン・ばんちょのおぶられっぷりを見せつけ、決勝に進出する『ドン家(どんや)』。
 対するは、準決勝で『ボーダーライン?』を破った『ピストル亭キャリバー部』。
 勝つためだけに集められた混成チームと、ホームを同じくする盟友が集まった江戸川区平井最強チーム。
 ドン家(どんや)先鋒は、今まで通りドン・ばんちょ(タリム)。対するピス亭キャリ部は、チーム内キャリアの最も長い牛(吉光)。野試合でドン・ばんちょに敗北し、言いたい放題言われていた牛は、公衆の面前でのリベンジを期しての登場。結果は、リング際での66Kでのリングアウトや投げハメフルコースなど、牛が得意パターンで押し切っての勝利。対戦後、ドン・ばんちょは、「まぁ今日のところは黙っとくわ」と、素直に負けを認めたという。
 ドン家(どんや)、次鋒にはあぷあぷ(ナイトメア)を起用。一回戦と同じオーダーに、一回戦と同じく連勝の期待が高まる。それは意地でも阻止したいピス亭キャリ部だが、牛、ピストル丸(アスタロス)、H・K(ラファエル)が、次々に返り討ちに。あっと言う間に後のなくなったピス亭キャリ部。長い相談の末、あぷあぷと同じく一回戦で四人抜きを達成したちょも(シャンファ)を副将に起用。試合前、「後ろに誰か居てくれた方がのびのび戦える」と言っていたちょも。その言葉通り、自分の背中をおおさかに預け、決戦へ赴く。
 その言葉通り、のびのび、と言う言葉で片づけるにはあまりにも破天荒な戦い方で、好調あぷあぷの連勝にストップをかける。
 その勢いで、続く中堅アルテナ、副将さるすべも連覇。
 ついに大将刑事長まで辿り着く。
 長い間ホームを同じくし、ゲームセンターの外でのつきあいも深いこの二人。
 この闘いの解説、および、あぷあぷ、さるすべ戦の解説をちょも本人が書いてくれた。詳しくはそちらを参照して欲しい。

●ちょもの解説
・あぷあぷさん
3人抜きして勢いがついちゃってるんで、正直つらいなと考えていました。実際刑事長さんを除いては一番きつかったしね。後半はふざけているような試合運びで自分にペースを持っていけたので良かったんだろうね。

<1R目>
序盤は3人抜きして波に乗ってるだろうから、距離を取りちょこまかと移動しつつ、下段でペースを握ろうとしましたが、カウンターの3Bをもらってしました。この後、ちょっと焦っているせいか、直前までガードしているにもかかわらず、メアの横切りもノーマルヒットしてしまい、僕大混乱です。その為、折角RunA+Bがカウンターヒットしたにもかかわらず、3Bを振っています。あの距離ならば、BBを振るのがいつもの自分なのですが、このときは駄目でした。その後のカウンターヒットもというより、5on5中は全部3B振ってますね。また、あぷあぷさんが起き方知ってたみたいで、二回ともスカってます。まぁ、2回目のカウンターヒット目で大分冷静さを取り戻してきたので、微妙な位置で6B+Kを出し、事故を狙っています。この程度の位置なら、スカってもそんなに反応できないんで出しとけ感覚です。とりあえず当たっちゃったので、欲張って6A+Bで起き攻めにいっています。この6A+B、結構起き攻めに関しては性能が良いです。ダウンにキャラと状態によっては2回当たってダメージも取れるし、一寸流行ったジャンプも2発目が叩き付けになっており3Bまで入り、これまた結構ダメージが取れます。 また、ガードされても相手を強制しゃがみにする為、相手の行動を制限することが出来るので、フレーム的には不利でも相手の選択肢を狭めている時点で、優位に試合を運ぶことが出来ます。ただ、横転起きに弱いという欠点はありますけどね。んで、その後は相手の暴れそうな所でAABを置いといて、最後はぶっ放しの9Kで終了。これだけの体力差なら相手の技が当たっても、それほどひどくならないし、ガードされても強制しゃがみに出来るし、大体2Aとか下段を置いておく人が多いので、この選択肢は良く使います。まぁ、勝てば良かろうなのです。

<2R目>
最初の立ち途中Kをスカされての3Bで完全にペースを持っていかれました。またも僕大混乱です。色々打開しようとしていますが、全て裏目に出てしまった感じです。一気にラウンドを持っていかれました。

<3R目>
まず、相手の攻撃をガードしてからの突如ぶっ放し9K。その後66Kを出し相手の機先を削ぎます。メア側にはこの連携を止められる痛い技がないので出し切りです。んで、カウンターで当たったので再度66K。カウンターで当たった場合、相手は横を向かされるので振り向き技出るようになり、66Kに割り込む事は出来ません。(多分)下手に暴れると、再度繰返しな目にあいます。自分はとりあえずガードされるまで出し続けます。今回は2回目でガードされているので、そこで終わり。不利なんで、一応ガードを固め、相手の動きそうなところにAABを置いてみてます。カウンターがとれ、体力に差がついたので、欲張って1A+Bでカウンターを狙ってみました。がやっぱり当たるものじゃjなかったですねw。その後、3Bの相殺からあぷあぷさんのナイス判断なガードインパクトで、またもペースを持っていかれました。苦し紛れの3Bも本来逆側である時計方向に避けられ、かなり萎えてしまいました。何とかその後のAABカウンターで落ち着きを取り戻し、6B+Kで体力を逆転させましたが、止めに出した1AをRunで避けられ「えぇ〜、横切り避けるなよぅ〜。」と思いつつ、ダウン中A+Bを出していました。まぁ、と りあえずダウン中はA+Bを出しとけ感覚で3回ほど出しましたが、最後にガードされたので起き上がって体制を立て直す予定だのだけど、ここであぷあぷさんが自分の中にはない選択肢をかましてきたので、モロに食らってしまいました。ありゃ、ガードできんね。

<4R目>
いよいよ、後がなくなってきてしまい、大ピンチパンチです。とりあえず距離調整を行い、攻撃が当たったら一気にたたみかける方向で進みます。しかし、壁際に追い詰めた際にヒヤッとする出来事が起きてしまいました。メアの横切りによる吹っ飛ばしです。このときは壁があったので事なきをえましたが、実際かなりビビりました。とりあえず、安全に起きるためダウン中A+Bで相手を警戒させ、BBで壁の方へ、Aで吹っ飛ばし技を出させないようにして2Kで距離を離しました。その後、リングアウトしないように移動し、A+Kで接近しようとしたところ、メアの3Bに引っ掛かってしまいました。しかし、相手の体力もわすかなので、ダウン中A+Bで狩ることにしました。一発で終わらないとは思いませんでしたが、まぁ、結果オーライですよ。

<5R目>
最終戦です。初っ端から2RunBがヒットし、大幅に体力をリードすることが出来ました。ただし、リングアウトしちゃうと基も子もないので、思いっきり下がってみました。皆さんふざけているように見えてたかも知れませんが、当人いたって真面目です。だって、落ちたら終わりですよ?危ないじゃないですか。んで、こっちまで来てもらって安心して試合を運びます。安心しすぎて、色々被弾しちゃってますがw。おおむね良い感じで進んでいますが、ここでまたビックリ。44Bが相手を突く前に投げられちゃいました。「えぇ〜」と思いつつも、A+Bでダウン中の牽制。あぷあぷさん、今回は今回はしっかり2Kで一回目被弾後に入れてきています。んで、最後に66A+Bでフィニッシュ。この技、あんまり使っている人を見かけませんが、不利なときこそ真価を発揮します。時計方向に避けながら攻撃するんで、縦切りはおろか時計方向に薄い横切りなども避けてしまいます。自分は起き上がりや、相手が縦切りを出してくるようなタイミングでこの技を出すことが多いです。ただ、ガードされると死ねますが。

・アルテナナイトさん
また、メアですよ。ただ、中の人は違いますが、さっきメアに勝ったばかりなんで、心理的にはとても楽に進めました。

<1R目>
今回は最初から接近戦です。多分、前の試合から勢いにのって一気にペースをつかもうとしてたのかな?思い出したように3AKを撃っています。この時点で、この人は3AKに痛い反撃を入れてこないと判断し、以後は3AKを多めに出し切っていますね。んで、インパクト返しの後の投げですけど、これメアずるいね。投げが立ちガードに入りにくいのは良い性能です。んで、手癖のAAを交えつつ適当に進めてたら、いつの間にか死にかけですよ?んで、良くわからないフルソウルチャージ、その後2Kさらに良くわからない。まぁ、でも良い感じで相手のペースも乱れてきたみたいで、いつの間にか接戦に最後は2Kで削り倒そうとしていますが、アルテナさんは冷静でした。んで、最後は2Aで、正直届くと思ってなかったのですが。

<2R目>
lR目を取られたので様子見から入っています。んで、相手の攻撃をガードしてからの3AKのぶっ放し、うまい具合にカウンターで当たったので3Bで追い討ちで距離を離し、相手が近づくところを2RunBで牽制。これまたヒットしたので、欲張って6Aを挟んで叩き付けコンボ。6Aを挟むと最後のしゃがみ3Bのダメージが上がり、90以上のダメージを与えることが出来るはずだったのですが、距離を離され叩き付けが外されてしまいました。これで、空中制御を後ろ方向n入れる傾向あるとし、2回目はそのまま叩き付けに行っています。ここでかなりの体力をリードしたので相手との距離を離し、技をスカらせ鉄拳で言うスカ確を入れ終了。

<3R目>
技の牽制の試合から始まり、技の相殺からAABの出し切り。このAABの出し切り、何気に当たってくれる人が多いのでたまに出してみてます。まぁガードされても3Kまでしか確定しないので「くれてやらぁ〜」感覚です。その後RunA+Bがカウンターであったるのですが、またもBBではなく3Bを振っています。また、これが浮いてしまったんでビックリです。見直してみたところ、時計方向に避けて終わり際に当たっている為に、硬直差が縮まってダウンしきれないところに3Bが当たっていたようです。まぁ、結果オーライということで。んで、浮く予定がなかったので急遽66KBGで追い討ち、相手も予定外のことで怯んでいると判断し、一気に畳み掛けにいっています。6Kからの3Bでまた距離が離れたので、6B+Kで牽制。強制しゃがみにさせて、立ち途中技をスカして2RunBからの叩き付けコンボで締め。

<4R目>
自分が咲きに2R取ったんで、かなり余裕に暴れています。まぁ、このラウンド、アルテナさんはどうかは解りませんが、お互い暴れ合い見たいな感じです。少なくとも自分は暴れですね。

<5R目>
結局最終ラウンドまで引っ張っちゃいました。4R目とは打って変わって、遠距離が主体になっています。主にRunA+B、本当に良い技です。んで、相手が近づきそうなところに2RunBを置いといて、当たったので叩き付けコンボ。相手が寝っぱなしになるかと思い、再度しゃがみ3B。ガードはされちゃいましたが、仕切りなおしなんで気にしない。その後は相手の手を切るようにRunA+B、そればっかです。んで、最後に牽制の2Kから立ち途中Kで終了。下がろうとしてたのかな?2Kヒット後は香華が不利になるので、強気に攻められてたらやられてたのかも?まぁ、勝てばよかろうなのです。

・さるすべさん
とりあえず、チームを副将戦同士に持っていったのと2人抜きしてきてたんでかなり勢いにのってます。後はキャラの性能差でしょうか?すんなり勝たせてもらってしまいましたね。

<1R目>
かなり良い感じで試合を運んでいます。フェイントも効いてるし、場所の把握も出来ていました。ひとつ反省点なのが、アスタの66AHBの2発目のスカ確は2RunBをするべきだったと。というより、実は緊張しててAも一緒に押しちゃったのかな?まぁ、結果オーライ。

<2R目>
これまた、すんなり良い感じで試合を運んでいます。スカ確の2RunBもちゃんと出せているので、全く危なげなく終わっています。

<3R目>
最後は勢いに任せてって感じです、アスタの214Aを6B+Kで割ろうとしてたり、1A後強気に投げに行ったりと、かなりノリノリです。結構危なげなラウンドだったけど、勢いでうやむやにしてます。結構技が良い具合にかみ合ったのが勝因でしょう。

・刑事長さん
普段から、対戦している相手ですね。何もこんなとこで蒲田対決しなくてもと思いつつも、試合が始まります。結局負けちゃいました。敗因は癖を修正できなかったのと、我慢が足りなかったせいかな?あと行動を読まれすぎだね。

<1R目>
序盤はお互いの様子を見るため、あまり近づかず技を空ぶって相手を誘っています。んで、刑事長さんに最初の縦RunBがヒットしています。正直、あたるとは思っていなかったので、咄嗟に6A〜66Aにつなげています。キャリ1からのコンボですが、少々遅くてもヒットしてくれるので自分は良く使います。そんなにダメージも低くないしね(66ぐらい)。その後、刑事長さんはいつもの微妙な間合いで様子見しています。ここで自分は、Runをしますが、刑事長さんは単発Aや膝で相手をとめにくるので、RunB+Kのインパクト技で相手の攻撃をとって反撃しようと考えていました。(そっちのほうが格好良いしね)しかし、自分の行動も良く知っている刑事長さん、2Kで攻撃してきました。まぁ、たまたまぶっ放しのBがあたったので良かったのですが、完全に読み負けていますね。その後、1Aで有利な状態を作ろうとしましたが、ガードされてしまい不利な状況へ。刑事長さんの御剣はここからが嫌らしいね。一気に距離を詰めて、自分のペースに持ち込もうとします。世間ではどうなのかは知りませんが、自分は近距離が苦手なので近づかれると、とても困ってしまいます。愚痴を言っちゃうと膝が強すぎです。膝 →2Kなんて見えないよ、あんなの。
とりあえずそれで済んだので良かった良かった。それからRunA+Bがカウンターで当たるのですが、またもBBではなく3Bを振っています。いい加減学習しようよ自分。
んで、お互いRunしながら近づいていくので、前回転技(に見える)2RunAで牽制、反撃を44Bで避けて攻撃しようとしたところ、またも膝。膝、強すぎです。そこからは、牽制し合いが始まり、御剣のbKを立ち途中Kで迎撃することが出来、さらに起き上がり途中を66Kで追撃しようとしましたが、刑事長さん寝っぱをチョイス自分読まれすぎです。んで、最後はやっぱりRunA+B。なぜかカウンターで。んむ、勝てばよかろうなのです。

<2R目>
まずは間合い調整から、御剣の牽制3Bガード後3AKで反撃。その後、心理的に後ろ向きなせいか、44Bをぶっ放しています。んで、膝を食らった後、投げをランで避けているにもかかわらず、RunB+KA。もう大混乱です。前回からの学習なのか、今度は刑事長さんしゃがみ1BBで反撃しています。このとき、実際は2発目をわざと食らって次に移行するのが安牌なのですが、自分は手癖でガードブレイクされちゃってますね。この後の66A+Bは先行入力で出せるのでインパクトされ投げのチャンスなので、「狙ってくるかな?」と捌きで対処しようとしていますが、大将の時の刑事長さんは情け容赦ありません。キャンセルから4KB、勢いにのって膝から2K、見えねぇって。んで、44A。自分の体で武器隠してるんで見えないって。もぅ、マジずるいな〜。その後は、2A、1K、3Kの百姓連携。足技が嫌らしすぎです。

<3R目>
最初はお互い硬く行っているように見えますが、2Kに確反出来ていなかったりと、混乱っぷりが微妙に出ています。んで、挙句の果ては(多分)操作ミスのA6を被弾。その後、反撃しようとRunA+Bを出そうとして、2A+Bが出る始末。もう駄目駄目です。その後に折角AAがカウンターヒットしているのにBまで出していません。やっぱ駄目駄目です。後はもう膝膝膝、どうにかなりませんか?あれ。スカらせて2RunBが間に合わないんだけど…。んで、器用にAAの2発目だけ当たったりと、もぅ大混乱ですよ。最後は2Aで冷静に対処される。御剣使う人は2A短いと言う人が多いけど、何気に長いんじゃないかい?

<4R目>
始まってから、もうボロボロです。判定が強く、隙の少ない技のオンパレードで攻め続けられます。んで、A投げの後、刑事長さんが下がり始めました。ここが刑事長さんの子憎たらしいところで、自分のことをよく知っているね。実は、自分はここで起き上がり66A+Bを狙っていました。ダウン中に当たる、隙の少ない技は大抵縦切りになっているため勢いに任せてきた場合には避けつつ攻撃を当てることが出来。また場所を入れ替えつつ吹っ飛ばすことで、リング際に追い詰めることが出来たのですが、刑事長さん身内読みすぎです。んで、心理的に後ろ向きになっているので2RunBガードされた後、ぶっぱの44Bをインパクトされ終了。

 解説にもあるとおり、刑事長が勝利。ピス亭キャリ部、大将おおさか出陣。
 昨年夏に開かれた『戦3』シングル部門で優勝したおおさか。その時のコメントが『勝因は刑事長と当たらなかったことです』と答えていた。
 それから半年以上経っているわけだが、二人の実力の差はどれほど縮まり、あるいは開いたのか。
 この闘いに関しても、おおさか本人が解説を寄せてくれた。

●おおさかの解説

またもこの人を超えることができませんでした。悔しいです。おおさかです。「刑事長に負けた試合を解説しろ」との依頼がきました。試合をしていた時の心境とかを思い出しながら、読み解いていこうと思います。

第一ラウンド(ムービーの19:54〜20:39)
「この俺様が〜」なんて台詞を選択して、早くも舞い上がっていますが大丈夫でしょうか。
まずスタートは地味に牽制合戦からはじまるだろう、というのはわかっていました。俺は根っからの「暴れ君(or暴れ厨)」だと自覚していますので、ノリ暴れでダメージを受けるのは避け、時間を十分に使ってチャンスを探しながら戦いたい――というのが試合前に考えていたことです。御剣が22Bを出していますが、これはマキシの縦斬りをことごとく避ける、マキシからするとイヤな技。その後の膝カウンターヒット後のアッパーは空振りしていますね。何故かはわかりませんが、次に膝をカウンターで当てたとき、追い打ちに使う技をきちんと変えていることに注目してください。

御剣の4A空振りに236Bを差し込んだのに、スカし確定にならずインパクトされました。モーションの関係上、一発目が相手を飛び越えてしまうことがあるようですが、なぜこの大舞台で……。稲穂狩ガードに成功すると、マキシが出したのはパピコ。死兆閉じも確定ですが、まずは安定ダメージをとります。

少しとんで20:21。御剣の3Bはガードできても確定反撃がないので、イヤ〜な読み合いがスタートしますが、ここでマキシ側の行動が横移動で間合いを詰めつつ、暴れてこないと見ての2run中bA。ところが刑事長、自分が不利なターンではよく見ている。打撃の初動に的確に反応してインパクト。弾いた後は最速で稲穂。先ほどはガードできるタイミングで出した稲穂ですが、今度は捌かないと当たるタイミングです。

このラウンドで俺がダメージソースとして当てたのはパピコのみ。236Bが当たっていれば……と思うところですが、勝負にはそんなの付き物ですからしょうがない。全体的にジリ貧になったラウンドでしたね。見直すたびに「これ苦しいよな〜」と思ってしまいます。ただ、普段のクセがでると暴れて即死してしまうわけですから、時間をかけてじっくり戦えたことが、「固くなりすぎずに、思ったとおり動けているな」という妙な自信にもつながったラウンドでもあったのです。

第二ラウンド(20:41〜21:20)
まずはマキシの1Kがヒット。1Kヒット後はやや五分、マキシ側微不利といったところ。1Kヒットから横移動し、2runbAを出しているのですが遅らせアッパーで返り討ち。普通にアッパーを出すと横移動でかわせているわけですが、遅らせアッパーにしたのは俺が1K当てて最速で連携にいかないことを知ってたんでしょうか。

21:00。マキシの88Aを御剣が22Bでかわす。マキシの88Aは左方向の判定が薄いので、さけられることがあります。そこからの追い打ちはガードできています。何かコンボになる/ならないの条件があった気がしますが、よく知りません。

21:09。こういうことをやるからこの人はいやらしいんです。マキシのB→天枢Aに対して、Bを食らっているにもかかわらず2Aを出して天枢Aをもぐっています。これはやられたときショックでした。ダメージは2A一発分ですが、心の減りが尋常ではありません。B→天枢Bとやればもちろんマキシが勝ちますが、近距離では攻めの流れを維持するために天枢A多めなのが俺の傾向。おそらくは今までの対戦の経験から分析して2Aを出しているのでしょう。不思議なのはA+Bを二回ガードして確定反撃を入れてこなかったこと。パピコガード時とほぼ同じ状況になるので御剣はB6確定のはずなんですが……

最後はBディレイBをガードしての投げ。ここは有利フレームが大きく、確定反撃が存在しますが無視。安い確定反撃では体力を減らしきることができなかったので、ここは確定しなくても投げに行きました。このラウンドはトドメの投げ以外、すべて牽制技での削りだけで勝ちました。ガードが固すぎてスカし確定でも入れない限り、でかい技が入らないのです。ただ、そうなってもマキシは基本技のダメージが大きいので、十分張り合えるのがかなり素敵キャラ。

第三ラウンド(21:23〜21:56)
第二ラウンドのケズリ勝ちに気をよくして、早速単発Aからスタート。中距離の様子見横移動に効果のある33Aなどを当てながら、七星旋(特殊構えチェンジ)も披露。ガードされて稲穂を食らうのはご愛嬌。

21:47。御剣が画面奥へ動いてくるところにあわせてマキシの4AbA。この技はカウンターヒットで3分の1近く減る横斬りなので重宝します。横移動→膝という御剣の攻めパターンに対する抑止力にもなりますが、ここではガードされました。4AbA後も刑事長の選択は遅らせアッパー。突っ込んだマキシにカウンターヒットしています。

第四ラウンド(22:01〜22:37)
ここまでの三ラウンドで集中力を消耗してきた俺は、ここでスカし確定狙いに完全にシフト。AAを二回当ててかなりまとまったダメージを得ると、投げをしゃがんでAをあて、二択にして1Kを当てます。しゃがむ技以外で割り込めないB→天枢AKもヒットさせて、完全に流れをつかんでいます。

22:22。このラウンドで二度目の投げしゃがみ。ここでBをヒットさせていますが、実は非常にもったいない。投げ空振りの硬直に死兆閉じを叩き込んでいればこのラウンドはここで終わりだったからです。ただ、明確に「投げが来るからしゃがんで確定を入れよう」、と思っていたわけではなくどちらかといえば無意識に屈伸動作を入れていただけに近いので、もっと意識的に反撃を入れる必要がありました。

バックステップに御剣のしゃがみ3Bが上手く刺さると、これでリードしていた体力もほぼ同等に。御剣のkBを時計方向runでかわしたのは良かったのですが、二発目とかちあってしまうことを恐れてわざと遅めに出したA+Bがなんと確定せずにガードされます。しかし三度刑事長は確反を逃して前ダッシュ。

その後は二択のかかる状況で中、下、下、中とすべてヒット。完全に防御が裏目になって負けました。ずっとローキックで削ってきたしそろそろしゃがんで66Aを食らってくれないかな、というのは甘すぎたのでしょうか。打撃のタイミングも毎回微妙にずれており、中段も下段もさばき一択、とできないのもつらいところ。

しかしここまで一通りふりかえったところで、どうも納得がいかない俺がいるのです。第二ラウンドのように、ダメージの小さい攻撃を重ねて勝ったラウンドもある一方で、最終的には刑事長さんに優勝を持っていかれてしまったのがどうにも悔しい。一体この人は何が強くて勝っているのか?経験?知識?反応?そのどれもが正しいのですが、では他の人が真似できない人間性能なんです、と言われても納得はできません。悔しくて仕方が無いので、何度も試合を見直しているうちにあることに気がつきました。俺は不利フレームになったら守りを固め、有利フレームを得たら二択をかけるのが基本だと思っていました。少なくともそれがいわゆる「モラル」なんだろう、と思っていたのです。ところが、どうもそれだけではないらしい。そこで俺はこの試合のなかで、マキシの技をガードして御剣がどんな行動をとったか、調べてみました。

20:00 Aガード 6Aを返す●
20:09 88Aガード 距離を離す
20:12 4AbAガード 静観
20:13 Bガード 静観
20:28 AAガード 6B8を返す●
20:31 4ABガード 霞の構えで距離を詰める
20:43 Aガード 静観
20:50 BAガード しゃがんでいた?
20:52 A+Bガード 前ダッシュ
20:55 1Kガード しゃがみ1Bを返す●
21:02 2Aガード 6B8を返す●
21:13 A+Bガード 前ダッシュ
21:27 BBガード kBを返す●
21:32 66Aガード 前ダッシュから膝
21:35 巨門BKガード 稲穂狩を返す●
21:46 Bガード 横移動
21:48 4AbAガード 遅らせ3Bを出す
21:51 Aガード Bを返す●
22:08 66Aガード 強制立ち入力→投げ
22:11 Bガード 横移動(ステップガード)
22:12 Bガード 何か技を出している?●
22:20 1Kガード 前ダッシュから膝
22:24 BAガード 2Aを返す●
22:27 A+Bガード 前ダッシュから膝
22:29 Aガード 静観
22:30 66Aガード 少し前進して33B

全部で26ヶ所。そしてそのうち、ガードしてすぐに技を出したのは9ヶ所のみです(●印)。技をすぐに返したところとそうでないところの違いは、いくつか例外はあれど、その距離にあるようです。乱暴に言えば、ガードバックの大きい技と小さい技とで、そのあとの対応を変えていますね。
ガードバックの小さい小技は、その後の状況が五分近くであれば、御剣の発生の早さで打ち合う。硬直フレームが大きくてもガードバックも大きい技であれば、前ダッシュから選択を迫るか、相手の接近を待っている。よく彼がやっている遅らせアッパー、ガード後横移動→相手の接近に膝、などもこれでしょう。いくらフレーム的に有利だからといっても、ガードバックのために二択をかけられないという事情からこうしているんですね。この戦法はキャリバー2というゲームに対するこの人なりの「回答」とも考えられますが、A+Bをガードしてもすぐに攻勢に転じなかったのは、この意識が邪魔をしていたのかもしれないと思います。
キャリバー2は、ガードバックが大きすぎると言われます。刑事長さんの動きはそのキャリバー2で勝つための要素が十分に盛り込まれていますが、逆に一回一回ガードするたびに流れが途切れてしまうもどかしさも漂わせているのでした。と、悔しくて負けた理由を探していたらキャリバー2のまとめみたいになってしまいました。お後が宜しいようで。

 ということで、前回の戦外伝で、優勝目前でその勝利を『ナミキFOREVER』に阻まれた『ドン家』(そのときのメンバーはあぷあぷの代わりに自動人形)が、ついにその本懐を果たした。


 惜しくも敗れたピストル亭キャリバー部だが、決勝戦開始前には円陣を組んで気合いを入れたり、プレイ中の選手にチームメイトが積極的に声を掛けるなど、チーム戦ならではの応援風景が印象的だった。『この世に完璧なものが一つある。それはピストル亭キャリバー部の友情だ』と、ピストル丸は語った。
 また、ドン家(どんや)の中において実質勝利数こそ一勝しかないものの、試合中、常にプレイヤーの傍らに立ち、的確なアドバイスを与え続けた『軍師』さるすべの存在も大きい。『味方にすると心強く敵に回すと死ぬほど鬱陶しい男』と、彼をよく知る凛は言う。

 映像に残らない部分での攻防、戦略も熱かった5on5。
 その熱気、感動は、とても言葉では言い表せないものであった。

 大会終了後も、すぐに帰宅するものは少なく、7台も用意された対戦台で他地域プレイヤーとの研鑽に勤しむ者。久しぶりの再会を懐かしみ語り合う者。主催者の計らいで設置されたキャリバー1を囲み、思い出に耽る者。多くのプレイヤーで、店内は移動するのも困難なくらいの賑わいをみせた。
 その後、希望者約25名で開かれた懇親会は、酒の勢いも手伝って、異様なまでの盛り上がりをみせるのであった。お店のおねいさんごめんなさい。



 三連休の最終日、後夜祭は2on2での大会開催。
 さすがに参加者は減少しているものの、翌日仕事が控えているにも関わらず、最後まで通して参加している者も多く、選手達の大会にかける意気込み、情熱は、前日までに比べ、何ら劣るところはない。

 14チーム28名が参加する2on2トーナメント。
 2つのシード枠と、予備予選6試合を勝ち上がってきたチームは以下の通り。

・ドン・ばんちょ(タリム)の昨日までの働きぶりでは完全に刑事長(ミツルギ)の一人チームになりそうな『ドン家(どんか)』
・『下段が多い』といわれるが実はそれほど多くないと自分で言っているしいふう(吉光)と、『グフカスタムの右ふくらはぎ』とか『ザクマリナーのモノアイ』とか言われてたけど正しくはアスタロスの部品(アスタロス)の『08小隊』
・前世は双子、来世も双子。今世だけがなぜか他人のこの二人。腹素子(タキ)、凛(吉光)の『攘夷 幕末世界』。みろくを降ろせ。
・シコシコ麺の牛(吉光)、サクサク天ぷらのピストル丸(アスタロス)。『チーム中川家』でぇす。カレーうどんでぇす!
・高校からの同級生同士。お互いのことは食い物の好みからお気に入りのパンツの柄まで知っている! H・K(ラファエル)とおおさか(マキシ)の東叡祭実行委員会(とうえいさいじっこういいんかい)
・急遽前日編成の即席チームながら、独自の進化を遂げたプレイスタイルを貫く二人。一筋縄では行かないか? ぱいおにあ(タキ)とちょも(シャンファ)の『Pioneerはそろそろ俺に粗品くらいくれてもいいはずである。』
・確反能力のACQUA(カサンドラ)と乃遊祇の京橋刹那(シャンファ)の『暴れの上手いチーム』は、ガムガム時代からの大阪古参プレイヤーコンビ。
・『Mはマゾの略じゃありません』と言っても誰にも信じてもらえないM岡(マキシ)と、『投げたら、起こす』が信条のドーリミングアスタロス、海老天(アスタロス)の『なんちゃって、京都(真)』

 以上8チーム。

 一回戦第一試合では、『ドン家(どんか)』のドン・ばんちょが『08小隊』アスタロスの部品に対し勝利。ばんちょ、今大会全試合先鋒出場で初の勝利。続く大将しいふうに破れはしたものの、後に控えるは鬼神・刑事長。揚々と下がるばんちょ。だがしかし、ここでしいふうが刑事長を破る大金星。前日の5on5で華々しい活躍をした刑事長、まさかの敗退!

 一回戦第二試合は、威勢の良さが売りのチーム中川家を、幕末世界の凛がマイクで実況しながらの2タテで攘夷! 口汚く罵り合う2チームの戦いに、観客たちはそっと眼を背けたという。

 一回戦第三試合は、関東勢同士、そして身内同士の対戦。東叡祭先鋒H・KがPioneer先鋒ぱいおにあを葬るが、大将ちょもが昨日のチームメイト二人を下す。勝負の非情さを思い知らされる一戦となった。

 一回戦第四試合は、暴れの上手いチーム先鋒京橋刹那が海老天、M岡を二人抜き。昨日の5on5ではいいところのなかった刹那が、その健在をアピールする結果となった。主に乃遊祇の回数で。

 二回戦第一試合では、先ほど先鋒二人抜きを達成した凛に代わり、腹素子が先鋒で出場。アスタロスの部品と、刑事長を倒したしいふうをこれまた2タテで勝利。大将凛をマイクに専念させての決勝進出。

 二回戦第二試合は、大将戦までもつれ込む接戦。ぱいおにあがACQUAを下すも、刹那が取り返し、決着は大将ちょもとの同キャラ戦へ。同キャラ、とはいうものの、昨日の5on5でのちょもの戦いを見れば自ずと解るとおり、全くタイプの違う二人。この戦いに関し、後に刹那は『同キャラ戦なら乃遊祇を多く当てた方が勝つと思った』語った。その言葉通り『乃遊祇(スカり)→乃遊祇』という動きに見られる、執拗なまでの乃遊祇へのこだわりで、刹那が3−2の接戦の末、勝利。
 実はこのカード、闘劇本戦でも実現していたことをご存じだろうか。
 そのときの結果は、ちょも(当時のエントリーネームは『チョモランマ一合目』)が、刹那の倍くらい乃遊祇を当ててしかもその後変なコンボいっぱい入れて勝っていた。
 実に三年越しのリベンジを、晴海から遠く離れた大阪の地で成し遂げる結果となった。

 決勝戦のカードは、純正大阪勢チームと関西&元関西現九州タッグの組み合わせ。
 暴れの上手いチーム先鋒のACQUAと、幕末世界先鋒の腹素子は旧知の仲。2−1で腹素子リードの第4ラウンド。お互い残り体力のないところで腹素子、バックジャンプからの66Kを放つ。が、ACQUA、これをきっちりガード。確反で浮かせてスカッシュを放つ。
 が、なんとこのスカッシュが当たらず。起き上がった腹素子の下段を喰らい、死亡。危ういところで腹素子が勝利を収める。

 暴れの上手いチーム大将刹那は、乃遊祇を軸に、投げや下段、発生の早いAABなどを混ぜて3−1で勝利。

 幕末世界大将凛はガード確反とスカリ確反に目標をしぼり、相手の暴れの隙をついていく作戦。リスクを負う技が大嫌いな凛。その目論見は成功し、多くのチャンスを掴む。が、要所要所でのコンボミスが目立った。3日間の長丁場の疲れが溜まっていたのであろうか。
 日頃の戦績では勝ち越している、と口にしていた凛だが、接戦を重ね、決着はファイナルラウンドへ。このラウンドも、一進一退の攻防が続く。しかし、刹那は得意の乃遊祇を完全に封じられ、徐々に追いつめられていく。
 残りタイムが30秒を過ぎたあたりで、体力を大幅にリードした凛。立ちAからの投げで一気に決着をつけにかかるが、刹那、これをしゃがんで立ち途中Kでダウンを奪う。すかさず前に詰め、起き上がった所にアッパーがカウンターヒット。1B→しゃがみ中3Bのコンボを叩き込み、一気に体力五分まで持っていく。66Bをガードさせてから地雷刃に構える凛(「ソウルチャージをミスったグゴゲゲゲー」とのこと)に、刹那の66Kが空中ヒット。追いかける刹那。そのまま放った66Kがヒット! 崩れ落ちる吉光。

 わずか5秒の大逆転! 後夜祭2on2の優勝は、暴れの上手いチームに決定した。
 京橋刹那は2002年12月31日に行われた『戦』第一回大会の優勝者である。三度の『戦』、二度の『戦外伝』で、複数回優勝を果たしたのは、彼一人ということになる。
 『戦』初代チャンプが再びチャンプに返り咲く、というドラマティックな展開で後夜祭2on2大会、そして、『戦外伝2』は締めくくられた。

 3日間に渡る長丁場に参加したプレイヤーは、のべ107名。プレイヤー総数から見るとメンバーを集めるのが非常に困難な5on5を本戦にした大会にもかかわらず、多くのプレイヤーが集まった。
 巷では対戦台を見つけることも困難なこのゲームにおいて、これだけの人数が一堂に会する大会は、そうざらにはない。
 参加者は、日頃溜まった対戦欲を一気に解消できたことだろう。

 次回の戦『SCN第4回戦(IKUSA)−天下統一−』の開催は夏を予定。
 今回参加したプレイヤーも、今回は参加できなかったプレイヤーも、是非ご参加いただきたい。

 願わくば、その大会がキャリバー2最後の全国大会に、そして来春の大会がキャリバー3最初の全国大会にならんことを‥‥【Text協力:ピストル丸・おおさか・ちょも】

SCN第弐回IKUSA外伝5on5トーナメント表
3月19日: SCN第弐回IKUSA外伝前夜祭3on3
3月20日:
SCN第弐回IKUSA外伝5on5
3月21日: SCN第弐回IKUSA外伝後夜祭2on2

SCN第弐回戦IKUSA外伝前夜祭3on3
ENTRY:30 優勝 チーム阿波踊り
ゼロ (タリム)
夏への扉(シャンファ)
ヤス (ナイトメア)
SCN第弐回IKUSA外伝5on5
ENTRY:48 優勝 ドン家
ドン・ばんちょ(タリム)
刑事長(ミツルギ)
さるすべ(アスタロス)
あぷあぷ(ナイトメア)
アルテナナイト(ナイトメア)
SCN第弐回IKUSA外伝後夜祭2on2
ENTRY:28 優勝 暴れの上手いチーム
京橋刹那(シャンファ)
ACQUA(カサンドラ)
SCN第弐回IKUSA外伝前夜祭3on3
決勝戦動画
 9公開終了

SCN第弐回IKUSA外伝5on5
決勝戦動画
 9公開終了

SCN第弐回IKUSA外伝前夜祭2on2
決勝戦動画
 9公開終了

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